鋸南町雇用創造協議会 こよう!鋸南

UIJターンの実際

Iターン

UIJターン体験者インタビュー

研究職サラリーマン時代の技で観光ガイド

シニア移住で発見した「ありがとう」と言われる喜び

山本 晴敬さん(68歳)

ボランティア観光ガイド

大手食品メーカー・石油化学プラント会社

大手食品メーカーから食品プラントメーカーに転職。山本さんはその会社で定年まで勤めました。59歳の頃に田舎暮らしを検討し、海の見える最高のロケーションを見つけて鋸南町に移住。しばらくは家庭菜園に熱中。63歳の時に観光ガイドのボランティアに加わりました。

観光ガイドをきっかけに、生活は変化します。もともと研究職で好奇心が強かった山本さんは、地元の歴史や文化に興味を持ち、オリジナルのガイド資料を作成。鋸南町を訪れる人たちとの交流に喜びを感じるようになりました。さらに、有害鳥獣を駆除する地域の取り組みにも参加し、イノシシなどの被害から地元を守る活動にも取り組んでいます。

鋸南町に移住して始めたセカンドライフ。その楽しさを、山本さんはいきいきと語ってくれました。

埼玉から移住して始めた、憧れの田舎暮らし

定年退職後は田舎に移住しよう。そう考え始めたのは53歳ぐらいの頃。具体的に場所を探したのは、定年間際の59歳でした。不動産屋に紹介してもらった物件の中で、海の見える最高のロケーションが気に入って、現在の場所に決めました。夏の盛りです。ここは天城山を染める夕日が見事なんですよ。富士山も見えます。

小さな家を建て、60歳の10月から住み始めました。わが家は海岸から500m程離れた小高い場所にあり、東京湾から天城山まで見渡せます。しかし、見晴らしが良いということは風当たりが強いということでしょうか。迎えた最初の冬、海から吹き付ける強い西風(地元では“オオニシ”といわれ、冬から春にかけて房州一帯に吹く強風)にはびっくりしました。ここを決めたのは夏で、心地よい海風が吹いていました。この落差、今は少し慣れましたが。

移住して2年間は家庭菜園に凝って、さまざまな野菜を作りました。じゃがいも、大根、ナバナ、ほうれん草、キャベツなど。黙々とやる畑作業も楽しいのですが、誰かと話をしたくなります。近所にはわが家より先に移住された方々がおられ、いろいろ教えてもらい、親しくしていただいているのですが、地元の方とも親しくなりたいものだと思うようになりました。

そこで道をすれ違う人に「こんにちはっ!」と挨拶するようにしました。すると地元に住む60代の女性に声をかけてもらえるようになり、人の輪が広がりました。

鋸南町に引っ越して大きく変わったのは、気持ちがゆったりして、人との出会いを大切にするようになったこと。地域特有の慣習にはなじめない事柄もありますが、その地域の歴史が反映されているのかなというぐらいのゆったりとした気持ちで対処したいと思っています。

研究職の技を生かした観光ガイド、「ありがとう」と言われる喜び

63歳の時「せっかく知らない町に移住したのだから、自分の住む南房総や鋸南町を知りたい」と考えて、安房の国の歴史、文化、史跡などについて勉強を始めました。

サラリーマン時代は、研究所や研究開発部門に所属していました。そのため、調べてまとめることには積極的で、千葉市にある県立図書館へ出向くこともあります。バラバラだった知識が線から面へつながっていく面白さがあります。

歴史関連のイベントに参加したところ「ガイドをやりませんか?」と地元の人に声をかけられ、ガイドの皆さんの仲間に加えていただきました。鋸南町の歴史を織り交ぜながら鋸山や水仙の咲く名所(鋸南町は江戸時代から水仙の栽培が盛んで、越前、淡路と並ぶ日本の水仙三大生産地)を案内する観光ガイドで、役場、公民館、商工会などの要請に応えます。基本的にはボランティアですが、活動を継続するためにお客様からガイド料を頂いています。ガイドで一番気にかけていることは「分かりやすい説明」をすることです。そのために説明用のシートを作りました。古い絵図、写真、自作のイラストなどです。現役時代に培ったスキルが活用できました。観光客の皆さんから「分かりやすかったよ。ありがとう」と言われた時はうれしいですね。

私が加わった時、10名の先輩ガイドがいらっしゃいました。生まれも育ちも地元という人、Uターンした人、移住した人が参加しています。メンバーの趣味やネットワークは幅が広く、いろいろ刺激を受けています。

イノシシなどの有害鳥獣から地元を守る

地元の人たちとのつながりから、有害鳥獣を捕獲駆除する地域の取り組みにも参加しています。試験を受けて、わな免許を取得しました。

鋸南町には、いろいろな動物が出るんですよ。イノシシはもちろん、シカ、ハクビシン、アナグマ、すごい声で鳴くキョン。サルも出ます。いつだったかソラマメの収穫時期に、庭にサルが40頭ぐらい団体でやってきて、びっくりしました。家の中から目が合っちゃったりして。

ただ、そんな動物たちは農家の作物を荒らす有害鳥獣となります。うちの畑もトウモロコシをはじめ、ずいぶんやられました。動物が増えすぎると被害は深刻になります。したがって、有害鳥獣の捕獲と駆除は、地元を守るための重要な仕事なのです。

わなはワイヤで作ります。直径が20~30cmの輪を作り、そこに有害鳥獣の足や頭が引っかかるとぎゅっと締まる仕掛けが取り付けてあります。仕留めた証拠として有害鳥獣の写真や尻尾などを役場に提出すると、国・県・町から報奨金がもらえます。

田舎暮らしはのんびりしているようで、実際には日々いろいろやることがあります。だから定年退職して田舎暮らしをしたいなら、ある程度の「筋肉」も必要。体力がある時期から移住を考えておくことをおすすめします。

田舎で生活するときに、クルマは必需品と考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、わが家にはクルマはありません。運転免許も持っていません。食料品をはじめとする生活用品については、生協、自転車で片道15分のスーパー(この町で唯一)、徒歩5分のコンビニを利用しています。そこで手に入らない物はインターネットで購入しています。ネット環境は整っておりストレスは感じません。

山本 晴敬(やまもと はるよし)
昭和22(1947)年8月生まれ。

鳥取県出身、埼玉県川越市から鋸南町へIターン。移住歴は8年。「人との出会いを大切に」を信条としている。

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